記事登録
2008年04月24日(木) 18時30分

「市民との距離ある」=聖火リレー「苦渋の選択」−長野市長時事通信

 長野市の北京五輪聖火リレーで、一般客が出発式などのイベントに参加できず、厳重な警備のため沿道からもランナーが見えにくくなることについて、鷲沢正一市長は24日、定例記者会見で「市民との距離はある。誠に申し訳ない」と述べた。市民不在のリレーは「苦渋の選択」とした。
 市は23日、出発式や到着式の会場に一般客を入場させないと発表。第1走者を除き、ランナーの走行順も公開していない。
 同市の大学生は「萩本欽一さんを見たいが、どこを走るか分からない。見に行くかどうか」と困惑顔。40代の女性は「お巡りさんが走ってるのを見るだけ」と冷ややかだ。市の職員も「誰のためのリレーなのか」とため息をついた。
 鷲沢市長は会見で「(リレーを中止すれば)国際的な問題が引き起こされる。やらざるを得ない」と話した。
 長野冬季五輪の際、聖火ランナーを務めた同市長は「沿道の鈴なりの人の中を祝福されながら走った」と振り返り、「(聖火は)本来は温かい気持ちでつながれていくもの」と述べた。 

【関連記事】 ビジュアル解説:北京五輪・聖火リレーの経路
【関連写真】 〔写真ニュース〕聖火リレーで撤去される花飾り=長野
【関連写真】 〔写真特集〕チベット問題
【関連用語】 「五輪聖火リレー」
【関連記事】 安全確保に万全の態勢=聖火リレーで警察庁長官

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080424-00000098-jij-soci