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2008年04月24日(木) 01時22分

市営住宅で硫化水素自殺 14歳少女死亡、90人手当て産経新聞

 23日午後7時50分ごろ、高知県香南市香我美町徳王子の市営住宅「ハピネスかがみ」(5階建て)の付近住民から「異臭がする」と110番通報があった。防護服を装着した県警機動隊員が駆けつけたところ、3階の1室で14歳の中学生とみられる少女が倒れていたが、間もなく死亡が確認された。
 また少女を助けようとした男性が現場で倒れ、一時意識不明となった。
 異臭は周辺に拡大し、市営住宅の住民らが近くの香我美トレーニングセンターに避難したが、のどの痛みや体調不良を訴える住民が相次ぎ、高知市の愛宕病院など付近の5つの病院に約90人が搬送されたり、自力で病院へ向かうなどした。
 このうち香南市内の野市中央病院には22人が搬送され、3人が入院した。
 香南市消防本部によると、現場となった部屋には、トイレ用洗剤のボトルが落ちており、ドアに「ガス発生中」などと書かれた紙が貼られていたという。県警は硫化水素による自殺の可能性があるとみて詳しい状況を調べている。
 県警や消防によると、同住宅は2棟あって80世帯が入居。5階建て建物が2棟隣接し、近くにトレーニング施設があるという。
 現場は土佐くろしお鉄道香我美駅から北約2キロの、工場などが立ち並ぶ地域の一角。

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