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2008年04月23日(水) 00時00分

スーパー、売上高11年連続減 自主商品頼み読売新聞

 全国スーパーの2007年度の売上高(既存店ベース)は、前年度比0.8%減の13兆8394億円と、11年連続で前年実績を割り込んだ。

 ただ、売上高の6割を占める食料品は5年ぶりにプラスとなり、マイナス幅の縮小に寄与した。各社は好調な食料品を中心に今後も自主企画商品(プライベートブランド=PB)を強化し、利益率を高めたい考えだ。(岩城択)

 日本チェーンストア協会が22日発表した会員75社の販売動向によると、衣料品は天候不順や商品力の不足で4・4%減少した。住宅関連用品も2・3%減ったが、食料品は0・4%の微増となった。3月単月の売上高は、全体で前年同月比1・4%増と2か月連続のプラスとなり、このうち食料品の伸び率(2・7%)は全体を上回った。

 食料品の販売が伸びているのは、穀物などの原材料価格が高騰し、牛乳やめん類、パンなどの値上げが相次いだため、見かけの売上高が増えたことも一因。

 ただ、食品の値上がりは消費者の買い控えを招く恐れがある。このため、各社はPB商品の品ぞろえを増やし、売り場の値ごろ感をアピールしたことも販売増に貢献した。

 PBは原料調達や流通などのコストを抑えているため、品質が同水準の大手メーカー品より価格が2〜3割安い。広告宣伝費を削減できるメリットもあり、各社は今後も食品のPB商品を拡充し、安さを強調して売り上げアップを狙う。

 イオンはPB商品5000品目の半数が食品で、07年度のPB売上高は約2600億円。10年度には食品3000品目、全体で6000品目に広げ、売上高は2・8倍の7500億円に増やす方針だ。

 セブン&アイ・ホールディングスは、イトーヨーカ堂などでグループPB「セブンプレミアム」の販売を07年5月に始めた。現在は調味料や洗剤など約300品目を扱っている。09年度には購入頻度の高い商品を中心に1300品目まで増やし、売上高3200億円を目指す計画だ。

 ユニーは4月から、グループのサークルKサンクスなどと共通で、パンや菓子など29品目の販売を始め、09年2月末までに約50品目に増やす。西友も08年中に500品目を投入し、1500品目に増やすという。

http://www.yomiuri.co.jp/gourmet/news/20080423gr0c.htm