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2008年04月23日(水) 23時15分

ヤフー、楽天、MS、DeNA、ネットスター…有害情報対策でタッグ産経新聞

 ヤフーなどインターネット関連大手5社は23日会見し、ネットの有害情報対策や青少年保護のため、保護者向けの教材製作や勉強会開催に共同で取り組むと発表した。自民党は有害情報を削除しない事業者に刑罰を科す法案が検討しているが、5社はこうした法規制が表現の自由を制限し、ネット関連産業の発展を阻害するとして反対を表明。民間の自主的活動を優先するよう訴えた。
 ヤフーの別所直哉法務部長は会見で、保護者らへのネット利用教育について「時間はかかるが、有害なものをとりあえず見せないことよりもずっと犯罪被害防止効果がある」と強調した。会見には楽天、マイクロソフト、ディー・エヌ・エー、ネットスターの幹部も出席した。
 同席した全国高等学校PTA連合会の高橋正夫会長は、18歳以下の携帯電話利用者に情報閲覧先の制限(フィルタリング)を義務づける自民法案について「子供や保護者の声を聞かずに決めた」と批判。子供が情報の健全性を理解、判断し、活用する力を養えるような施策を求めた。
 自民党では青少年特別委員会(高市早苗委員長)が新法の骨子案をまとめた一方、党総務部会は22日、有害情報閲覧防止を事業者の「努力義務」にとどめる考えを表明、意見が分かれている。ヤフーなど5社は同日、法案への反対意見を谷垣禎一政調会長に提出するなど、法制化阻止へタッグを組んだ格好だが、具体的計画は未定で、実効性のある取り組みも求められる。

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