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2008年04月23日(水) 14時06分

<子供のネット利用>知らぬは親ばかり? 7割が「ブログ・掲示板使ってないはず」毎日新聞

 ブログや掲示板など、コミュニケーション機能があるサイトを子供が使っていないと考えている親が7割に上ることが、フィルタリングやURLデータベース化事業をしているネットスター社(東京都渋谷区)の調査で分かった。昨年7月の同社の調査では、中3女子の6割が自分のプロフやブログ、掲示板を持っており、子供がネット利用を親が認識できていない実態が浮き彫りになった。

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 調査は3月21日、22日の2日間、小中学生の子供を持つ親2000人にウェブアンケート方式で聞いた。回答したのは小学校1年〜3年、4年〜6年、中1、中2、中3の子供を持つ親が、それぞれ400人。40代が6割で、男女比は半々。居住地域は人口比率とほぼ同じ。昨年の調査はインターネットを利用する中学生に約500人を対象に実施した。

 6割を超える親が、子供がインターネット利用について「把握している」と回答。親が考える「子供が見ているサイト」は「ゲーム」「子供向けポータルサイト」「漫画、アニメ」などが多い。中3の親は、「YouTube」「大人向けポータルサイト」「着うた、着メロのダウンロードサイト」が上位だった。

 子供がコミュニケーション系サイトを「利用していないようだ」と考える親は全体で7割に上り、子供の学年別でも中2で56%、中3で45%が使っていないと考えている。しかし、子供を対象にした昨年の調査では、中3女子の6割、中2女子の5割が自分のプロフやブログ、掲示板を持っており、親の認識とはかけ離れていた。

 子供がコミュニケーションサイトを利用する時、親が重視するのは「不適切なサイトへのリンク」(54%)「誹謗中傷が目立つか」(50%)「サイト内の広告の内容が適切か」(47%)が上位だったが、「特に気にしている点はない」も19%で、男女別では父親が24%と母親(13%)より高い。

 また、携帯電話からのサイトへのアクセスを制限する「フィルタリング」について、「特にない」「知らない」は、合わせて5割に上った。「健全なサイトまで見られなくなる」とコンテンツ事業者らから懸念の声が上がっているにもかかわらず、「良いサイト・悪いサイトが決められている」という回答も31%。フィルタリングは、「政治」「掲示板」など一定の項目で分類されたサイトへのアクセスを遮断しているが、善悪で分類しているわけでなく、同社では「正確に理解されていないケースがある」と懸念する。

 親が携帯電話からインターネットを利用する時間は、「利用しない」も含め1日30分未満が9割に上った。携帯電話で主に使うのはメール機能だったが、「携帯メールも使わない」も2割いた。同社が昨年、子供を対象に実施した調査では、4割が携帯電話からインターネットを使っており、親子の使い方に差があることも分かった。【岡礼子】

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