記事登録
2008年04月23日(水) 14時02分

旧住専の回収妨害、弁護士の安田好弘被告に逆転有罪判決読売新聞

 旧住宅金融専門会社(住専)の大口借り手だった不動産会社に資産隠しを指示し、差し押さえを妨害したとして、強制執行妨害罪に問われた弁護士、安田好弘被告(60)の控訴審判決が23日、東京高裁であった。

 池田耕平裁判長は1審・東京地裁の無罪判決を破棄し、罰金50万円(求刑・懲役2年)の逆転有罪を言い渡した。

 安田被告は1993〜96年、顧問弁護士を務めていた不動産会社「スンーズコーポレーション東京リミテッド」(東京)の社長(72)(有罪判決が確定)らと共謀し、旧住専2社による差し押さえを免れるため、ス社が所有するビルの賃料収入をダミー会社2社の口座に振り込ませ、計約2億円を隠したとして起訴された。

 1審は2003年12月、被告の指示を認めた元社員らの供述の信用性を否定し、「被告が強制執行妨害を指南したとは認められない」と指摘、無罪を言い渡していた。

 安田被告は1980年に弁護士登録。山口県光市母子殺害事件の差し戻し控訴審で死刑判決を受けた元会社員(27)(犯行時18歳)の主任弁護人で、オウム真理教の松本智津夫死刑囚(53)の1審の主任弁護人も務めるなど死刑が予想される重大事件の弁護を手掛けていた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080423-00000023-yom-soci