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2008年04月22日(火) 23時13分

<茨城国保連合会>10億円着服の疑いで元職員を逮捕毎日新聞

 茨城県国民健康保険団体連合会(理事長・石塚仁太郎坂東市長、水戸市笠原町)の会計課主任だった森知勇(ともお)容疑者(34)=懲戒解雇=が、連合会の管理する保険料約10億円を着服したとされる事件で、県警捜査2課と水戸署は22日夜、森容疑者を業務上横領容疑で逮捕した。

 調べでは、森容疑者は今年3月上旬ごろ、9回にわたり、連合会が保管した約2800万円を水戸市内の金融機関から引き出して横領した疑い。

 逮捕に先立ち、同日会見した連合会は、通帳と印鑑が同じ金庫に入れられていたうえ、管理権限のない森容疑者が頻繁に開けていたことなど、ずさんな管理を認めた。

 説明によると、金庫はダイヤルと鍵で施錠するタイプで約20の通帳と印鑑を保管。上司が管理していたが、森容疑者は上司が出張などでいない時には開けることができた。県による定期監査の資料も森容疑者が作成するなど、1人に任せられていた。

 森容疑者は05年度から3年間で、多い時には1回に300万円を超える現金を着服していたという。損失を集中させた特別会計に約10億円の穴を開けたまま今年4月に他の課に異動。連合会は退職準備金などから補てんして市町村への支出に充てた。

 石塚理事長は「県民、被保険者に深くおわびする」と陳謝した。【若井耕司、八田浩輔】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080422-00000144-mai-soci