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2008年04月21日(月) 08時26分

【今日は何の日】1998年:中国、マルチ商法を禁止サーチナ・中国情報局

 1998年4月21日、中国政府はマルチ商法(連鎖販売)を禁止すると発表した。 

 中国でいわゆるマルチ商法(中国語では「伝鎖」)が登場したのは1980年代後半。アメリカのエイボン社が化粧品の販売を展開したのが最初だった。

 一般的な連鎖販売では、本社がまず「最上位」となる販売員と契約、それぞれの販売員がさらに新しい販売員を獲得する。いわゆる「親」販売員は、「子」や「孫」の売り上げに対しても報酬を得ることができる。

 このため多くの人が“20世紀最後の金持ちになるチャンス”としてマルチ商法に飛びつき、「元手の資金を得るため生まれたばかりの赤ん坊を売りとばした女性」や、「畑を耕すための牛を売った農民」などの話も聞かれるようになった。

 さらに悪徳商法の横行やマルチ商法を利用した不正な資金調達、マルチ商法を隠れ蓑とした宗教団体の運営といった問題が出現したため、中国政府は98年にあらゆる形式のマルチ商法を禁止した。

 その後、WTO加盟に伴って一部の規制を緩和。05年には「マルチ商法禁止条例」と「直接販売管理条例」を施行し、連鎖方式によるマルチ商法を禁止する一方で、一定の条件を満たす企業については、一定の営業場所を持たない販売員が最終消費者に対して直接販売活動を行うことを認めた。(編集担当:梅本可奈子・如月隼人)

■今日は何の日 2007年4月21日掲載
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