記事登録
2008年04月19日(土) 17時01分

硫化水素自殺:連携して対応 赤磐署と市消防本部、初の合同訓練 /岡山毎日新聞

 洗浄剤と入浴剤で発生させた硫化水素で自殺する事件が県内でも相次いでいることから、警察と消防が連携して対応する訓練が18日、赤磐市山陽浄化センターであった。赤磐署と市消防本部から約40人が参加した。
 同種の事態を想定した合同訓練は初めて。窓が締めきられ、「有毒ガス発生中」の張り紙がある車が見つかった場面から始まった。
 現場に到着した署員は芝生をつまんで投げ、風向きを確認。風上から車に接近し、車内から応答がなく、ポリバケツや洗浄剤の容器などが窓越しに見えたため、消防本部に救助出動を依頼。同時に周辺を立ち入り禁止にし、住民の避難や火気厳禁の徹底を確認した。
 消防のレスキュー隊員が防毒衣と防毒マスクを装着し、周辺のガス濃度をチェック。意識不明の男性を運び出し、救急車の酸素ボンベを使って蘇生を図るなどの訓練を行った。
 赤磐署の橋本重彦署長は、「連携訓練は実際に一緒に動くことで体得できることが多い。初めてだったが円滑に進んだと思う。発見時は風下に立たず、現場から離れて巻き添え被害を防いでほしい」と話していた。【小林一彦】

4月19日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080419-00000188-mailo-l33