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2008年04月18日(金) 00時00分

母子家庭の年収 137万円読売新聞

サラリーマン平均の3割

 自殺などで親を亡くした遺児を支援する「あしなが育英会」は17日、同会が奨学金を貸与する母子家庭の平均年収がサラリーマンの平均年収の約3割にとどまっているとする調査結果を発表した。

 家計を理由に進路を変えた家庭は26・4%にのぼり、分析した村田治・関西学院大教授は「親の所得格差が教育格差を生む負の連鎖が生じている」と指摘している。

 調査は2月、中3〜高1の遺児を持つ母子家庭を対象に行われ、1064家庭が回答。母の平均年齢は46・7歳、父の死亡時の平均年齢は45・5歳で、1世帯あたりの遺児数は2・1人だった。平均年収は前年比1・7%減の約137万1400円で、サラリーマン平均年収の31・5%。職がある母のうち正社員は3人に1人にとどまっており、「給与だけでやっていけず、消費者金融から借金した」(福井県45歳)との声もあった。

 家計の平均赤字額は月4万円。「灯油代が高く、家でスキーウエアを着ている」(北海道42歳)など、原油高や食料品の値上げで生活が苦しいと答えた家庭は83・1%に上った。

 遺児たちは、19、20、26、27の4日間、全国の主な駅前など約300か所で一斉に街頭募金を行う。問い合わせは、同会((電)03・3221・0888)へ。

http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/mixnews/20080418ok01.htm