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2008年04月18日(金) 12時00分

Google決算好調:「景気後退は我が社に影響しない」WIRED VISION

米Google社は屈していない、ということが判明した。景気後退へのパニックが広がるなか、ウォールストリートはここ6週間ほど、同社の動向について悲観的だったが、Google社は予測を十分上回る四半期業績を発表したのだ。

Google社を、インターネット経済全体の潮流を表すものと考える人々にとっては、金融不安が実体経済に広がる様相があるなかで同社の業績が好調だったことは、バブルがまだはじけていないという兆候と見えるだろう。

2008年第1四半期(3月末締め)決算に関する電話会議の様子をお伝えする前に、まずは、決算の結果をかいつまんで紹介しよう。

売り上げは51億9000万ドルで、前年同期の36億6000万ドルから増加。
純利益は13億1000万ドルで、前年同期の10億ドルから増加。
GAAP(会計原則)ベースでの1株あたり利益は4.12ドルで、前年同期の3.18ドルから増加。株式報酬関連費用などを除いた非GAAPベースの場合は1株あたり4.84ドルの利益で、アナリストらの予想を上回った(予想は、1株あたり4.52ドル)。
従業員数は2008年3月末時点で1万9156名で、2007年第4四半期末時点の1万6805名から増加。増加した2351名のうち、およそ1500名は米DoubleClick社の買収に関わるものだ。

第1四半期の業績に関する電話会議が始まってから数分もたたないうちに、Google社の最高経営責任者(CEO)、Eric Schmidt氏は、有料クリック(スポンサー付き広告のクリック数)がこの数カ月、悲惨なほど落ち込んでいるとする米comScore社のレポートを退けた。

「有料クリックの成長率は、第三者機関の推測よりもはるかに高い」とSchmidt氏は述べた。[プレスリリースによると、有料クリック総数は、前年同期比で2割増、前期比では4%増]

Schmidt氏に続いて電話会議に登場したのは、共同創設者兼技術担当社長のSergey Brin氏だ。同氏は少し酔っ払っているかのような調子で、「言うまでもなく、われわれはこの四半期の結果を非常に喜ばしく思っている」と語った。

Brin氏はビジネスについてはほとんど触れず、もっぱら製品について話をした。具体的には、検索機能の向上に関する数々の経過報告や、『Street View』機能のさらなる展開などだ。

また、700MHz周波数帯域のオークションに参加したことについて、Google社はどの周波数帯も落札できなかったにもかかわらず満足していると述べた。

「われわれは(オークションの)結果に非常に満足している」とBrin氏は語った。

さらに、Google社の共同創設者兼製品担当社長、Larry Page氏が電話会議に登場した(その声はなぜかカーミット[テレビ番組『Sesame Street』に登場するカエルのキャラクター]そっくりだった)。

Page氏は、『Google Analytics』や『YouTube』など、さらに別の製品の進捗状況について主に話した。また、DoubleClick社の買収が完了したことについて「非常に大きな」喜びを感じていると述べた。同氏は「大きなチャンス」があると考えており、ここまでの進捗状況に満足しているようだ。

続いて、質疑応答が行なわれた。

最高財務責任者(CFO)の交代についての質問に対し、Schmidt氏は、同社が大きな関心を寄せている候補者はたくさんいるとしながらも、まだオファーは行なっていないと語った。

Google社が所有するサービスでのディスプレー広告[バナー広告]の展開については、Sergey Brin氏が回答した。Brin氏は、同社はすでにYouTubeでディスプレー広告を採用しており、これを同社の持つ他のサービスに広げる可能性はあるものの、現段階で話せるような具体的計画は何もないと語った。

経済情勢についての質問には、自社に関しては後退の兆候は見られないとEric Schmidt氏が回答した。Schmidt氏は、Google社内でこの問題について議論を重ねた結果、同社は「経済情勢が変化しても、我が社の地位は安定している」との判断を下したと述べた。

同社と米Yahoo!社との提携に関する質問については、Schmidt氏は巧妙にかわし、「Yahoo!社と仕事ができることは喜ばしい。われわれはYahoo!社を非常に気に入っている」と語るにとどめた。

たいしたものだ——Google社の株は、時間外取引で、79ドル(17%)高の528ドル超で取り引きされている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080418-00000002-wvn-sci