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2008年04月17日(木) 18時01分

自殺?:硫化水素で女子高生死亡 浴室で洗剤混ぜ−−徳島 /徳島毎日新聞

 15日午後6時55分ごろ、徳島市末広1に住む会社員の男性から「子どもが倒れている」と119番通報があった。消防が駆けつけると、県立高校3年の長女(17)が浴室で倒れていた。長女は市内の病院に運ばれたが、間もなく死亡。浴室には混ぜると硫化水素が発生する洗剤などがあり、部屋のパソコンにはいわゆる「自殺サイト」につないだ形跡もあることから、徳島東署は長女が自殺を図ったとみている。遺書などは見つかっていない。
 調べによると、長女を捜していた母親が浴室で、床に服を着たまま倒れている長女を見つけた。そばに空になった洗剤や入浴剤が数本あった。捜査員が部屋のノートパソコンの接続履歴を調べたところ、硫化水素の発生方法が掲載された自殺サイトにアクセスしていたことが確認された。
 徳島市消防本部では、消防車など5台などを出動。周囲に異臭がたちこめていたため、付近の13世帯38人に避難勧告し、住民は屋外へ避難するなど周辺は一時騒然とした。
 近所の女性は「サイレンの音がしたので外に出ると、鼻をつくほどではないが気分が悪くなるような異臭がした。近くでこんなことが起こるとは」と驚いた様子だった。【向畑泰司、井上卓也】
 ◇県教委、各校に注意喚起へ
 県立高校の女子生徒が硫化水素自殺を図ったとみられる事態を重く受け止め、県教委は16日午前、学校政策課の職員2人を生徒が通っていた徳島市内の高校に派遣し、最近の生活状況などを聞き取り調査した。
 高校によると、女子生徒は新学年に入り、8日の始業式に出席。身体測定や学力テストがあった9〜11日は休んだが、14、15日は出席し、通常通り授業を受けたという。校長は「体調不良などで欠席が多かった生徒だが、いじめなど学校生活でのトラブルは現時点で確認していない」と話している。
 硫化水素による自殺がインターネットなどを通じ全国に波及する中、県教委は今後も原因を詳しく調べ、各学校に生徒のインターネット利用などについて口頭で注意喚起する方針。【岸川弘明】

4月17日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080417-00000308-mailo-l36