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2008年04月17日(木) 23時29分

新フライデー編集長は張り込みの帝王オーマイニュース

 フライデーが仙波久幸編集長になった。彼を知る人間にとって感慨深いものがある。彼は“全身写真誌”“張り込みの帝王”と称される、写真誌界の名物編集者である。

 彼に目をつけられて逃げおおせた芸能人はいないといわれる。芸能プロダクションの人間で、彼を畏(おそ)れない者はいないが、人柄のために、とことんまで憎まれない“徳”もある。

 彼が独身の時は、たしか東中野あたりに住んでいたのだが、結婚を機に世田谷のほうへ移り住んだ。その理由は、コンビニなどに行っても、芸能人がカップルで来ていることが多いからだというのだ。夫婦でいれば、相手にも気づかれにくい。孟母三遷(もうぼさんせん)ならぬ芸能人を追って二遷、三遷。

 現場一筋でやってきた彼が、どんなフライデーをつくってくれるのか、楽しみである。いっそ、一冊丸ごと「張り込み特集号」でもやってくれないかな。

 今週号の中から、オススメ記事を紹介しよう。新潮は「対馬が危ない!」。対馬の人口3万9000人に対して、韓国からの観光客が、昨年は6万5000人。年々増えて今年は9万人を超えると見られているそうだ。ここには海上自衛隊の対馬防衛本部があるのだが、その隣接する土地が韓国資本に渡ったり、次々と韓国資本が対馬に上陸しているそうだ。

 カリスマホストをストーカーした研ナオコの「姥桜の恋」もおもしろい。文春は巻末の「おいしい! 私のお取り寄せ便」。この「天然鯛の胡麻茶漬」は高いけど美味しそうだね。

 現代は表紙がいい。「我が社の職場ジェンヌ」は宝酒造の北村理恵さん。心配なのは、毎週表紙を飾るほどの美人を捜せるのか。こちとらが心配することじゃないけどね。

 AERAは「豊穣な謎ージャコメッリの夢幻映像」。辺見庸氏の文章もいいが、不思議な写真だ。これを見るだけでも買う値打ちあり。

 フラッシュは「公務員同和採用逆差別のタブー!!」写真誌とは思えないハードな企画に脱帽。朝日は、講談社が昨年出した「僕はパパを殺すことに決めた」が、奈良地検の捜査を受け、講談社が第三者の調査委員会に本が出るまでのいきさつを検証することを委嘱し、4月9日に報告書を出したことを受け、著者の草薙厚子氏に話を聞いている。彼女は取り調べで、「夫婦生活は?」「子供をなぜつくらない?」から、京大教授と不倫関係にあるのではないかという事実無根なことまで聞かれたのだそうだ。権力側の汚さと怖さがよくわかる特集だ。

 毎日は、「後期高齢者医療制度を即刻廃止せよ!」の第5弾。

 福田政権初の国政選挙となる衆院山口2区の補欠選挙が15日に告示された。この選挙はガソリン税の暫定税率に対する是非を問う意味もあるが、年寄りたちを馬鹿にする医療制度を粉砕する絶好の機会でもある。4月27日(日)の投票で、怒れる老人たちの力を結集して、与党に目にもの見せてやってほしいものだ。

(記者:元木 昌彦)

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