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2008年04月17日(木) 23時12分

一水会・木村三浩代表、『靖国』を語るオーマイニュース

 ドキュメンタリー映画『靖国 YASUKUNI』は、4月に上映予定だった東京、大阪の映画館が「抗議や嫌がらせのトラブルを避けたい」と自主的に上映中止を決定。それに対して、4月10日にリ・イン監督とジャーナリストたちが、劇場側の自粛に抗議する記者会見を開いた。

 翌日には、『靖国』に登場する刀匠の刈谷直治さん(90)が、「自分の出演シーンをカットして欲しい」と申し入れた。

 そして、5月下旬から上映する予定だった高知市の「あたご劇場」に、配給会社から上映を延期したいと要請があった。

 めまぐるしく映画を取り巻く状況が変わっているが、「抗議や嫌がらせ」をすると言われている右翼活動家が、4月18日に新宿ロフト・プラスワンで試写会を行い、『靖国』を見る。

 「どんな映画か、見ないでは話にならないでしょう。映画を見れば、いろいろな意見があるから、みんなで議論すればいい」

と、一水会の木村三浩代表らの呼びかけで、今回の試写会が行われることになった。ひと足先に映画を見た木村氏に17日、話を聞いた。

 「私が見させていただいた私自身の感想は、8月15日に靖国神社、靖国神社周辺の出来事をよくいろいろ撮ったなという印象を持っています。で、最後の方に映像とか写真とか出してますけど、あれが本当のものなのか、どうなのかとか、メッセージとして、日本の軍隊が進出していく印象を与える。だいたい、毎年一般マスコミの8月15日に行われている日本軍の戦前の歴史検証の域を超えるものではないと。

 ドキュメンタリーですから、いろいろな現象が起きてて、最後にその辺が白黒で使われて集中してますから、サブミナル効果とか、そういうのがあるのかなあと思いますが……。映像や過去の写真が、点在していればそんなに違和感はないんじゃないかと思います」

 「監督は10年間撮っているそうだから、メッセージはある。意欲作だと思う」

 「右翼が嫌がらせや、街宣車で街宣したり、上映を妨害する、というマスコミ批判は、われわれの運動の本質ではないし、右翼全体ではない。今回、映画を見て、みんなで話し合うことがいいだろう。明日の討論会を楽しみにしている」

 映画は、劇映画もドキュメンタリー映画も、見た人それぞれが違う感情を持つからおもしろい。木村氏がいままで見た映画で、印象に残っている映画を聞くと、

 「う〜ん、このごろ映画館に行けないけれど、中国映画の『黄色い大地』『赤いコーリャン』は名作。『ブレードランナー』は良かった。邦画では市川雷蔵の『陸軍中野学校』シリーズ、『楢山節考』かな」

 そして、「どうなるか明日が楽しみ」。

※18日午後4時からライブ中継を予定。
※当日、通信環境の状況によってライブ配信がキャンセルされる場合もあります。ご了承ください。

(記者:八坂 晃司)

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