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2008年04月17日(木) 18時24分

物価高が母子家庭を直撃 「生活苦しく」が83%朝日新聞

 最近の物価高騰の影響について母子家庭世帯にアンケートしたところ、回答した約1千世帯の83%が「苦しくなった」と答えたと、あしなが育英会が17日、発表した。手取りの月収は平均約12万円で、02年の同様の調査より1万600円少ない。同会は「不況で収入が減るうえに、物価高が家計を直撃している」と話し、19日から各地で始まる街頭募金への協力を訴えた。

 同会は、病気や災害、自殺で親を亡くした子どもの進学を支援している。アンケートは今年2月、奨学金を受けている高校1年生と、受ける予定の中学3年生の母親に実施、85%が就業中、10%が求職中だった。

 生活必需品の値上げの影響について質問したところ、29%が「とても苦しくなった」、54%が「苦しくなった」と答え、灯油、ガソリン、食料品の値上げの影響を挙げる母親が多かった。自由記述欄には「家でもスキーウエアを着て節約」「収入は増えず、値上げで支出ばかりが増える」「借金返済と子育てで1食2食抜いても足りない」といった言葉が並ぶ。

 生活保護を受けているのは約4%だが、受給していない人から「役所での侮蔑(ぶべつ)的な言葉で傷ついた」「対応が冷たく、ひどい」などの不満が多く寄せられた。(上野創) アサヒ・コムトップへ

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