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2008年04月17日(木) 00時42分

日弁連版「裁判員時代の法廷用語」、難解語を言い換え読売新聞

 2009年5月に始まる裁判員制度に備え、日本弁護士連合会(日弁連)は、刑事裁判で使われる難解な用語を一般市民が理解できるよう、分かりやすい言葉に言い換えた用語集「裁判員時代の法廷用語」を出版した。

 「未必の殺意」「共同正犯」など、法廷で日常的に使われる61の専門用語を、法律家が裁判員にかみ砕いて説明できるよう工夫が凝らされている。今月末には、イラストなどを使ってさらに読みやすくした一般市民向けの用語集「裁判員のための法廷用語ハンドブック」も発売される。

 弁護士や国語学者、マスコミ関係者などで作る日弁連のプロジェクトチーム(PT)が、2004年から3年以上、訴訟手続きに関する用語や刑法上の難しい概念などの言い換えを検討してきた。

 例えば、初公判の冒頭、裁判長が被告に告げる「黙秘権」。用語集は「自己の意思に反して話す必要はなく、話さないことで被告の不利益に扱われることは一切ない権利」と言い換えている。

 殺人事件の審理によく出てくる「未必の殺意」という用語は、「必ず殺してやろうと思ったわけではないが、死んでしまうならそれも仕方がないと思って、……した」。また、否認事件でよく問題となる「自白の任意性」という用語については、「脅かされたり、だまされたりすることなく、自らの意思で自白すること」と言い換え、任意性のない自白は証拠として認められないと解説している。

 用語集は、それぞれの用語が法廷でどのように使われるかの使用例も掲載。PTの座長を務めた酒井幸弁護士は「法律を知らなくても裁判が理解できるよう工夫した。裁判員になる不安を小さくし、刑事裁判に対する社会的な関心が広がるきっかけになればうれしい」と話している。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080416-OYT1T00896.htm