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2008年04月16日(水) 00時00分

女性28人への性的暴行、男に無期懲役 大阪地裁判決朝日新聞

 大阪、京都、兵庫、奈良の2府2県で01年以降、当時10〜34歳の女性28人が性的暴行を受けた事件で、強盗強姦(ごうかん)やわいせつ目的誘拐などの罪に問われた住所不定、無職池田健二被告(44)に対し、大阪地裁は16日、求刑通り無期懲役を言い渡した。秋山敬裁判長は「被害者の人格を無視した卑劣かつ非情な犯行で、まれに見る悪質な重大事件だ。酌量の余地はまったくない」と述べた。

 判決によると、池田被告は06年1月、奈良県のワンルームマンションの一室に押し入り、20代の女性を刃物で脅して強姦したうえ、現金約14万円を奪うなど、01年6月から約4年7カ月間にわたって女性28人に性的暴行を繰り返した。金銭の被害も計約80万円にのぼった。

 大半は一人暮らしの若い女性を狙った犯行。小学生の女児に対しては「同じマンションに引っ越して来るので、部屋の間取りを見せて」とうそを言ったり、ガスの点検員を装ったりして住居に侵入した。被害にあった女性たちは事件後も「呼び鈴が鳴ると思い出す」「夜になると怖い」などと訴えているという。

 池田被告は06年2月、同1月の事件で奈良県警に逮捕され、奈良地裁で初公判があった。その後、大阪府警などに一連の事件で再逮捕され、大阪地裁で一括審理された。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200804160027.html