記事登録
2008年04月16日(水) 23時45分

韓国の鳥インフル拡大、全国へ「警戒」警報朝日新聞

 【ソウル=稲田清英】高病原性鳥インフルエンザの被害が、韓国内で急速に広がっている。16日にはソウル首都圏の京畿道内でも感染が確認され、韓国政府はこれまで南西部の全羅道で発令していた危機警報の「警戒」を全国に拡大したと発表した。「警戒」は4段階の警報のうち「深刻」に次ぐ高い段階で、同日から感染した鶏などの処分に韓国軍兵士200人も投入し、感染拡大の阻止へ対策を急いでいる。

 16日に感染が確認されたのはソウル市の南方約70キロの京畿道・平沢市にある農場。同農場と周辺の半径3キロ以内で飼われていた鶏やカモ類約30万羽は、同日中に処分されることになった。

 韓国では、今月3日に南西部の全羅北道・金堤市で高病原性ウイルスへの感染が確認されて以来、16日午後6時までに全羅北・南道と京畿道内の農場など計21カ所で確認され、さらに16カ所でも感染が疑われている。当局は感染地域や周辺で約300万羽を処分した。

 感染拡大の原因は当局が調査中だが、感染した鶏などが流通業者を通じて不法に外部に持ち出されたことによる可能性も指摘されている。 アサヒ・コムトップへ

http://www.asahi.com/international/update/0416/TKY200804160344.html