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2008年04月16日(水) 12時20分

橋下知事、頭下げる 「880万人全員で我慢を」朝日新聞

 大阪府の橋下徹知事は16日の記者会見で、11日に発表した1100億円の財政再建案づくりの基本姿勢を示すとともに、「大阪の未来のため、今は全員で少しずつの我慢をお願いします」と語り、府民に対し大幅な歳出削減への理解を求めた。

記者会見で大阪府民に「がまん」を求める橋下徹知事=16日午前11時6分、府庁

 会見の冒頭、橋下知事は「私から大阪府民の皆様方へお願いがあります」と切り出し、「どうしても予算の削減をせざるを得ない。すべての要望にこたえると大阪府は立ち直れない。880万人全員で我慢してほしい」と深々と頭を下げた。

 財政再建の基本姿勢については、(1)将来世代に負担の先送りをしない(2)持続可能なセーフティーネットを構築(3)広域自治体としての機能・役割を踏まえる、とした。セーフティーネットの意味については「自らの責任に負うことなく人生や社会の競争という土俵に上がることのできない人を支援したり、そのような人が生じないようにしたりすること」と説明した。

 そのうえで改革の具体的指針として「高所得者層への負担増」や、公平な行政サービスの提供を目指す「利用者の偏りの排除」、目的の合理性だけでなく効果の説明も求める「施策効果の説明責任」などを挙げた。

 府改革プロジェクトチームは11日、財政再建案を発表したが、市町村や関係団体に加え、庁内からも「理念がない」などと批判が高まり、橋下知事が基本姿勢を説明すると約束していた。 アサヒ・コムトップへ

http://www.asahi.com/politics/update/0416/OSK200804160039.html