山口県光市の母子殺害事件の裁判を扱ったテレビ各局の番組について、放送界の第三者機関「放送倫理・番組向上機構(BPO)」の放送倫理検証委員会は15日、「番組の多くが極めて感情的に制作され、偏った内容になっていた」などと指摘、各局に裁判報道の改善を求める意見を通知した。
裁判員制度のスタートを来年5月に控え、放送における裁判報道の在り方が問われそうだ。
対象は民放キー局や中国放送(広島市)、NHKなどが、昨年5月から9月に放送した20番組計33本で、いずれも事件の差し戻し控訴審を取り上げたニュースや情報系番組。橋下徹大阪府知事が就任前の昨年5月、被告弁護人への懲戒請求を呼び掛けたバラエティー番組「たかじんのそこまで言って委員会」(読売テレビ、大阪市)も含まれる。