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2008年04月14日(月) 19時37分

3等空曹の自殺はいじめが原因、遺族が上司と国を提訴読売新聞

 航空自衛隊浜松南基地術科第1学校(浜松市西区西山町)の3等空曹(当時29歳)が自殺したのは上司のいじめが原因として、遺族が14日、上司と国を相手取り計約1億1000万円の損害賠償を求める訴訟を静岡地裁浜松支部に起こした。

 訴状では、3等空曹は入隊した1995年以降、約10年間にわたり、上司から不必要なしっ責や暴行のほか、コンクリート上での正座の強要、反省文を100枚書かせるなどのいじめを受け続けたため、うつ状態に陥り、2005年11月、浜松市の自宅で首をつって自殺した、と主張している。国の責任については、いじめを知りながら何も措置を取らなかったとしている。

 代理人弁護士によると、同基地は06年12月、3等空曹に複数回にわたり暴行を加えたなどとして、この上司を停職5日間の懲戒処分とした。九州に住む両親方を訪れ、「職務上の指導が行きすぎた」と処分理由を説明したが、自殺との因果関係について言及はなかったという。

 同基地広報班は、「自殺は事実だが、いじめがあったかどうかは確認していない」としている。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080414-OYT1T00385.htm