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2008年04月13日(日) 20時06分

東国原知事、県内のこともどげんかしてくださいツカサネット新聞

4月8日の定例記者会見で東国原英夫宮崎県知事は、2007年の副収入の額を明らかにした。

印税、テレビの出演料、講演料などの雑所得が約2860万円。クイズ番組の懸賞金の一時所得が50万円。合計約2910万円、これに給与の約1200万円を合わせた総所得は、約4110万円となった。

納税額は約1600万円で、東国原知事のマニュフェストの1つである「知事給与以上の納税をする」は、クリアした。

定例会見で東国原知事は「メディアへの露出の波及効果は計り知れない」と強調し、今後も宮崎の存在感を高めるためにメディアへの登場を続ける意向を示した。

宮崎のトップセールスマンとして、県民の私たちとしては、「これからも宮崎のPRのためにがんばってください」と言いたいところだが・・・

地元の反応はどうだろうか。

地元紙の読者の投稿欄では、「もう少し腰を落ち着けて県内の隅々を見てほしい」「テレビ出演も良いが、ほかにすることもあるのではないか」という声も聞かれる。

4月10日、宮崎県の特産であるマンゴーの最高級ブランド「太陽のタマゴ」が販売解禁となり、初競りが行われた。2玉(1キロ)で、宮崎では10万円、東京では過去最高の20万円の値がついた。丹精込めてマンゴーを育ててきた農家にとってはうれしいことである。

知事室には連日のように、農家やJA関係者、商工観光関係者などが陳情に訪れる。「次はこの商品を宣伝してください」。

当然、トップセールスマンとして知事は、優先順位を考えながらこれらの商品をPRしていくことになるが、消費者である私たち一般の県民にとっては、あまり関係がないことである。

マンゴーの最高級ブランド「太陽のタマゴ」は、高くて食べることはできない。地元のスーパーで売られている普通のマンゴーで十分である。

大相撲の千秋楽で、東国原知事が「完熟きんかん・たまたまをよろしく!」とPRしていたが、その様子がNHKで流れていた。そこまでPRするの?と思った。

東国原知事が、県内のことを何もしてこなかったということではない。

鶏インフルエンザ発生時には、すばやい対応をとり、被害の拡大を防いだ。予算面では、事業仕分け委員会を立ち上げ、県民が事業仕分けに参加することができるようになった。

1年以上も宮崎のトップセールスマンとして、これでもか!と思えるほどのPRをしてきたわけで、今後はもう少し、県内に目を向けてほしい。東国原知事が危惧している限定集落問題、医師確保問題、そして、自殺防止問題など、抱えている問題は多い。

特に、「自殺率ワースト2位」となった自殺問題は、命に関わる問題である。4月9日、宮崎県は「県自殺対策センター」を設置し、重点的に取り組んでいる方針だが、トップセールスマンとしての知事のアイデアを取り入れ、宮崎県ならではの自殺防止対策、「宮崎モデル」なるものを打ち出してほしいものである。

東国原英夫知事、持ち前の行動力とアイデアで、県内のこともどげんかしてください。





(記者:冴羽涼)

■写真
写真撮影:冴羽涼記者

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