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2008年04月11日(金) 21時38分

「24時間以内に値下げ対抗」公約、孫社長ひっそり撤回朝日新聞

 ソフトバンクモバイルが、携帯電話料金プランの「公約」を改めた。孫正義社長が06年10月にぶち上げた「他社の値下げには24時間以内に必ずさらなる値下げを発表する」という宣言を事実上、撤回した。ただし、今回の顧客への説明は、かなり控えめだ。

  

 同社は1月に独自サービスの「ホワイト学割」を打ち出したときに、記者向け発表文の末尾に「今後は当社が必要と判断した場合に対抗サービスを発表する」と注意書きを加えた。自社サービスが強固になったためという。

 さらに3月末には、NTTドコモに対抗して昨年導入した「パケット定額フル」と「パケット定額Biz」の新規受け付けをやめた。このときも、別の料金値下げの発表文の最後に書き加える形で説明しただけだった。

 「24時間以内に対抗」を公約したのは、携帯電話の番号持ち運び制が始まる直前。必ず他社並みのプランを補償することで、自社への乗り換えを促す狙いがあったとみられる。公約に基づき、ドコモとau(KDDI)の料金プランと同条件で210円安い対抗料金「ブループラン」と「オレンジプラン」を設定。2社が新料金を発表するたびに24時間以内に割安料金を打ち出してきた。

 しかし、07年度の契約増加数は首位に躍進。新規契約は、9割以上が独自の「ホワイトプラン」になった。必ずしも契約獲得に結びつかない対抗料金をやめ、経営資源を有効に使う狙いもあるようだ。同社は公約の「ポリシー」は続けると説明している。 アサヒ・コムトップへ

http://www.asahi.com/business/update/0411/TKY200804110276.html