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2008年04月11日(金) 18時03分

エコノミスト記者が見たチベット騒乱COURRiER Japon + hitomedia

3月10日に行われた僧侶たちのデモから、同14日の暴動、そして中国の治安部隊による鎮圧へと、その激しさが増していったラサに、英エコノミスト誌の北京特派員が取材で訪れていた。
「暴動の始まりは、ラモチェ寺の外で、2人の僧侶が治安部隊に殴られたことだった(地元のチベット人はそう信じている。当局は、僧侶が先に警官に向けて石を投げたと発表している)」
最初、治安部隊はこの騒ぎを静観していたという。そのため暴動は続き、漢族が経営する店が次々と襲撃されていった。一方、チベット人経営の店の入口には“目印”がしてあったため、どれも無事だったという。時折、催涙ガスを浴びせていただけだった治安部隊は15日になってようやく強硬な作戦に踏み切ったようだ。
今回の混乱について、同誌記者は当局の“読み違え”を指摘している。
「(このタイミングで)外国人記者が市内に滞在していたこと自体が、当局が“ラサの怒り”を読み誤っていた証だろう。外国メディアがラサを取材する許可はめったに下りない。(中略)本誌の取材は、3月10日と11日の僧侶による抗議デモの発生前に許可されていたが、12日以降もスケジュール通りに取材を続けさせた当局は、明らかに状況を管理できると思っていたようだ」

エコノミスト(UK)より。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080411-00000001-cou-int