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2008年04月08日(火) 06時04分

振り込め詐欺容疑、主犯組員逮捕 被害2億円一部上納か朝日新聞

 暴力団組員をリーダーとする振り込め詐欺グループを捜査している警視庁と北海道警の合同捜査本部は7日、首謀者とされる札幌市豊平区の山口組系組員岩崎淳一容疑者(28)を詐欺容疑で逮捕した。グループは全国の人から少なくとも約2億円を詐取したとみられ、捜査本部は被害金の一部が暴力団に上納された可能性があるとみて解明を進める。

 捜査本部はすでに、詐欺の実行役として、岩崎容疑者の弟の無職岩崎大樹被告(21)=札幌市白石区=ら4人を詐欺容疑で逮捕。いずれも起訴されている。

 警視庁捜査2課などの調べでは、グループは05年から振り込め詐欺を始めたとされる。岩崎容疑者はグループを統括し、他人名義の携帯電話や銀行口座、キャッシュカードなどを調達。実行役の数人を大樹被告に束ねさせていた。岩崎容疑者は詐取金の分配もしていたという。

 道警は、別の事件で岩崎容疑者を逮捕していた。

 大樹被告の自宅アパートの捜索で乾燥大麻約1.8グラムが押収された。捜査本部はメンバーが詐取した金で大麻などを購入していたとみている。

 調べでは、岩崎容疑者は大樹被告らと共謀し、06年1月、グループの拠点のマンションから、東京都内の呉服店に電話。男性従業員(68)の息子になりすまして「友達の借金の保証人になっちゃった。振込先と金額は金融会社の人に聞いて」などと偽り、3日間で8回にわたり計約1千万円をだまし取った疑い。 アサヒ・コムトップへ

http://www.asahi.com/national/update/0407/TKY200804070301.html