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2008年04月08日(火) 00時00分

除草剤は売り場で混入か、県警が映像の解析急ぐ読売新聞

 東京に続き、兵庫でも明らかになった、ペットボトル入りのお茶への除草剤混入事件。使われたのはいずれも同じ除草剤成分の「グリホサート」だが、一般に市販されており、模倣犯の可能性もある。

 政府は、8日未明に関係官庁の担当者を集めた緊急会議を開き、兵庫県も製造工場や販売されたスーパーの立ち入り調査に乗り出すなど、対応に追われた。

 兵庫県によると、除草剤成分が検出された商品は、コカ・コーラウエストプロダクツ明石工場(同県明石市)で今年1月23日に製造された「爽健美茶(そうけんびちゃ)」約33万本のうちの1本。被害を訴えた女性が商品を購入したジャスコ社(やしろ)店では、3月に約2000本を仕入れ、今月6日までに約1800本を販売したという。

 県は立ち入り調査で、工場での製造状況や、同じ製造日の商品について苦情が寄せられていないかどうかを確認。同店に対しても、商品の保管状況などについて調べた。

 事件を受け、日本コカ・コーラは「製造工程では、検出された除草剤等の使用はない。流通過程での人為的混入の可能性が高いと思われ、現段階で製品の回収は考えていない」とのコメントを出した。県警は、売り場で混入した可能性もあるとして、同店から防犯カメラ数日分の映像の任意提出を受け、不審な人物が映っていないかどうか解析を急いでいる。

 今月5日には、東京都内で販売された花王のペットボトル飲料「ヘルシア緑茶」に同じ除草剤成分が混入された事件が発覚し、警視庁が捜査している。警察当局は、両事件で検出された除草剤成分がどこでも入手可能なことから、兵庫の事件は別の人物による模倣犯の可能性もあるとみている。

 政府は2月、中国製冷凍ギョーザ中毒事件を受け、食の安全に関する事案が起きた際の各省の連携を強化する食品危害情報総括官制度を新設。この日の緊急会議は、同制度を初適用して開かれたもので、7日深夜の県警の発表を受け、8日午前4時半の招集という異例の開催となった。

 グリホサート アミノ酸系除草剤の成分で、同成分を含む市販の除草剤は国内で20種類以上あり、園芸店でも購入できる。農林水産省農薬対策室によると水田や果樹、野菜などの畑で広く使われ、毒性は低いが、大量に摂取すると嘔吐(おうと)や腹痛、下痢などの症状が出るという。

キャップのゆるみ注意

 類似被害に遭わないために、消費者はどう対応すればよいか。

 全国のソフトドリンクメーカーなどが加盟する「全国清涼飲料工業会」(東京都中央区)の山下裕司技術部長は、「商品や材質によっても異なるが、未開封ならキャップを開けるとカチッと音がする場合が多い。ほかにも、キャップがゆるんでいたり、側面や底が変形したりなど、異常がある場合は警戒すべき」と指摘。「メーカーや流通、販売業者は製品管理に万全を期しており、消費者も『安全』と無意識に認識しているが、犯罪やいたずらの可能性もあり得るので、十分に注意してほしい」と話す。

http://www.yomiuri.co.jp/gourmet/news/20080408gr09.htm