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2008年04月08日(火) 10時00分

高速道 安値ガソリンパニック日刊ゲンダイ

●GWはただでさえ大混雑するのに…
 福田首相は4月29日以降、衆院で「租税特措法改正案」を再可決して、25円下がったガソリンを再値上げする方針だ。しかし、もし再値上げしたら、間違いなく大混乱する。はやくも業界は戦々恐々だ。
 最悪なのは、再可決のタイミングがゴールデンウイーク中ということだ。暫定税率復活となれば、連休中に遠出しようとするドライバーが、その前に駆け込むのは確実。なかでもパニックが心配されているのが、高速道路のガソリンスタンドだという。高速道路のスタンドのガソリン価格は、一般道のスタンドより10日遅れて動く。税率復活で一般道が値上げしても、しばらく安値がつづくだけにドライバーが殺到するのは間違いない。
「高速のスタンドのガソリン価格は、その週の月曜日の全国平均価格を、土曜日から1週間適用するルールになっています。もし4月29日(火)に再値上げされても、再値上げされていない前日28日(月)の価格を、5月3日(土)から9日(金)まで適用することになります」(東日本高速道路広報部)
 連休中、高速道路はただでさえ大混雑するのに、そこに安いガソリンを求めるドライバーが押しかけたら、どこまで渋滞するか分からない。
 一般道のスタンド業者がこう言う。
「ガソリンは“蔵出し税”のため、税率が復活してもすぐに値上がりするわけではない。安く仕入れたガソリンが残っている間は、安値で売れる。それだけに値上げするタイミングが難しい。すぐに値上げしたら、絶対にドライバーに文句を言われますからね。4月1日は業者が赤字覚悟で一斉に値下げしたが、今度はどの業者も客離れが怖くて値上げできない事態になりかねない。また赤字が膨らんでしまいます」
 それでも福田首相は、再値上げするつもりか。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080408-00000003-gen-ent