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2008年04月05日(土) 11時58分

「ヘルシア緑茶」に除草剤成分混入、都内で購入の男性下痢読売新聞

 花王(東京都中央区)は5日、ペットボトル入り飲料「へルシア緑茶」(350ミリ・リットル)1本から除草剤とみられる異物が検出されたと発表した。

 飲んだ男性は下痢などの症状を訴えたが、現在は回復したという。同社から届け出を受けた警視庁捜査1課では、何者かが故意に異物を混入したとみて、威力業務妨害などの疑いで調べている。

 同課や花王の発表によると、症状を訴えたのは、練馬区の会社役員の男性(43)。3月31日夜、自宅近くのスーパーで購入したへルシア緑茶を飲んだところ、味が苦かったためすぐにはき出した。連絡を受けた花王が商品を調査した結果、除草剤のような成分が検出されたため、今月3日、中央署に通報した。

 異物混入が確認された商品は、男性の妻が3月26日に購入した2本のうち1本で、男性が27日に1本目を飲んだ時には異常はなかった。男性は「2本目はキャップがゆるんでいた気がする」と話している。除草剤とみられる異物は、致死量には達していないとみられる。

 花王によると、問題のヘルシア緑茶は、日本果実工業(山口市)の工場で3月5日に製造された。同日に製造された33万本のうち、31万本が出荷され、異物混入が確認されたスーパーには、同20日に24本が納入されていた。花王が、5日製造分のうち倉庫に残っていた2万本の一部を調べたが、異物混入は確認されなかった。

 工場では製造過程で除草剤などの農薬を使用することはなく、同課では、出荷や流通過程で混入された可能性が高いとみている。

 異物混入のあったスーパーでは、店頭のへルシア緑茶を撤去するとともに、20日以降に販売した95本について調査を進めている。このスーパーの首都圏にある約90の全系列店では5日朝、ペットボトル飲料を目視でチェックしたが、異常はなかったという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080405-00000023-yom-soci