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2008年04月04日(金) 13時25分

死亡女性と母親、目張した浴槽に 枚方の民家ガス漏れ、硫化水素自殺か産経新聞

 大阪府枚方市の民家で4日朝、ガス臭がし、一家5人が病院へ搬送され、うち重体となっていた病院事務員の女性(23)が死亡した事件で、女性と意識不明の重体の母親(47)が内側から目張りをした浴室に倒れていたことが分かった。付近には硫黄のようなにおいが充満しており、浴室付近には洗剤などの空き容器数本があった。大阪府警枚方署は女性が洗剤を混合して硫化水素を発生させて自殺を図り、家族が巻き込まれた可能性があるとみて詳しく調べている。

 調べでは、この日午前7時15分ごろ、同市招提南町の民家から「祖父母が倒れている。異臭がする」と通報があった。家族5人が病院搬送され、女性が死亡したほか、母親が意識不明の重体。祖父(74)と祖母(71)、大学生の妹(21)は軽症だった。

 女性と母親は浴室に倒れており、浴室には内側から目張りをした跡があった。これまで遺書などは見つかっていない。

 同署によると、目張りをした浴室内には女性だけが入っていたとみられ、異変に気づいた祖父が目張りをはがし、母親が中に入ったという。

 女性は7人家族。会社員の父親(55)と兄はすでに出勤した後だった。同署は付近約50メートルを30分間通行規制し、付近の住民ら3人が避難したという。近所の男性(71)は「卵の腐ったようなにおいがして、何人も担架で運ばれていった」と話していた。

 現場は京阪牧野駅の南東約600メートルの住宅街。

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