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2008年04月02日(水) 14時57分

元会社役員失跡、主犯格が殺害認める供述 「次々販売詐欺」でトラブルか産経新聞

 東京都杉並区の元会社役員、岡野裕年さん=失踪時(35)=のトランク詰めの遺体が千葉県の山林で見つかった事件で、死体遺棄容疑で逮捕された男6人のうち主犯格の千代田区の会社役員、田端弘幸容疑者(33)が、警視庁高井戸署捜査本部の調べに対し「事務所で(岡野さんを)殺した」などと、殺害を認める供述を始めたことが2日、分かった。
 岡野さんは資格教材販売会社など十数社の役員などを務めていた。なかにはペーパーカンパニーや高額な商品を売りつける「次々販売」と呼ばれる詐欺集団と関連する会社もあった。詐欺集団は教材を購入させられた消費者に「会員になれば教材を整理する」と入会を勧誘し、入会金名目に現金をだまし取っていたとみられる。
 岡野さんと田端容疑者は次々販売に関与していたとされ、販売をめぐる金銭トラブルがあったことも判明。捜査本部はトラブルの内容など詳しい犯行の動機を追及している。
 これまでの調べでは、岡野さんは昨年2月中旬に「会社に行く」と出かけたまま行方不明となっていた。妻には事件直前、「自分が死んだら家を売って生活してくれ」と身の危険を打ち明けていた。
 このため警視庁は当初から田端容疑者らが事件に関与していたとみて昨年11月以降、次々販売の詐欺容疑で男らを逮捕して追及。うち1人が死体の遺棄場所を供述し、田端容疑者も「刃物で刺した」などと殺害を認め始めたという。
 岡野さんの遺体には刃物で刺したような傷があり、捜査本部は司法解剖を実施して詳しい死因も調べる。

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