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2008年03月28日(金) 03時06分

自室携帯に予告メール 県警、手配中に把握 8人殺傷朝日新聞

 茨城県土浦市のJR荒川沖駅周辺で23日に起きた8人連続殺傷事件で、身柄を確保された金川真大(かながわ・まさひろ)容疑者(24)が、逃走中に携帯電話のメールで連続殺傷事件を予告していたことが分かった。19日に同市内の三浦芳一さん(72)が殺害された後、乗り捨てた自転車などから同容疑者の関与を疑った土浦署の捜査本部は、同容疑者の自室から携帯電話を押収。連続殺傷事件の発生前に「予告」を把握していたにもかかわらず、被害を防げなかったことになる。連続殺傷事件の発生時の対応だけでなく、一連の捜査態勢が問われそうだ。

 捜査本部や関係者によると、金川容疑者は、身柄を確保された時に持っていた携帯電話から、同市の自宅の部屋に置いてあった携帯電話に自らメールを送信していた。逃亡中に出したメールには、「私は神だ」などの趣旨のほか、「複数の人を粛清する」という内容の文言があったという。

 送信元の携帯電話は、凶器とされるサバイバルナイフや文化包丁を購入した時期と近接する2月に購入されていた。

 捜査本部は21日、三浦さんを殺害した容疑で、金川容疑者を全国に指名手配し、行方を捜していた。捜査本部の中には手配以降、金川容疑者の携帯電話に残されていたメールの中身が犯行予告ととれることに気づいていた捜査員もいたという。

 ただ、捜査幹部の一人は「具体的に『殺す』とか『殺人』という直接的な文言や犯行日時は示されていなかった」と話している。 アサヒ・コムトップへ

http://www.asahi.com/national/update/0328/TKY200803270417.html