記事登録
2008年03月27日(木) 20時51分

<ウィニー>著作権侵害対策などで関係団体が協議会設置へ毎日新聞

 Winny(ウィニー)などファイル交換ソフトによる著作権侵害を防ぐため、著作権団体とインターネットのプロバイダー(接続業者)などの関係団体が近く、悪質利用者へ警告したりネット接続を停止するなどの対応をとる協議会を発足させる。警察庁、総務省、文化庁がオブザーバーとして参加する。

 警察庁の「総合セキュリティ対策会議」(委員長・前田雅英首都大学東京都市教養学部長)が27日発表した報告書で、協議会の必要性が盛り込まれ、関係団体の了承を得た。

 報告書によると、ファイル交換ソフトの利用経験者は推計約608万人。ソフトを使ってダウンロードした音楽、映像ソフトの約9割は著作権法に違反しているとみられる。

 著作権団体が音楽ソフトなど著作権を侵害している利用者のアドレスを特定、プロバイダーに通報して、メールで警告し、悪質な場合はネット接続のサービス停止を行うことを提言。また、著作権団体による利用者の差し止め請求や損害賠償請求、刑事告訴も対策として有効だとした。

 一方、プロバイダーが著作権団体に利用者の氏名、アドレスの開示を行うことは憲法の保障する「通信の秘密」に抵触するおそれもあるとして、今後の協議会での慎重な検討を求めた。【遠山和彦】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080327-00000134-mai-soci