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2008年03月27日(木) 08時01分

「誰でもよかった」 線路に突き落とし男性殺害 18歳逮捕産経新聞

 岡山市のJR岡山駅で25日夜、男性が在来線ホームから線路に突き落とされ、電車にはねられて死亡する事件があった。岡山県警は、殺人未遂の現行犯で大阪府大東市の無職の少年(18)を逮捕、殺人容疑に切り替えて詳しい動機などを調べている。少年は25日から家出中で果物ナイフを所持しており、「人を殺せば刑務所に行ける。誰でもよかった。一番前の人の背中を無言で押した」と供述しているという。茨城県で起きた無差別殺傷事件を思わせる凶行に、識者からは連鎖的な広がりを危惧(きぐ)する声も上がっている。

 県警によると、死亡したのは岡山県倉敷市笹沖、県土木部道路建設課主任、仮谷国明さん(38)。25日午後11時5分ごろ、岡山駅の山陽線下りホームで帰宅のため電車を待っていたところ、少年に背後から突き落とされ線路に転落、瀬戸発岡山行き普通電車(4両編成)にはねられ、出血性ショックで約5時間後に死亡した。

 現場付近で警戒中だった鉄警隊員が、列車の警笛で約1分後に駆け付け、ホームにいた少年を取り押さえた。当時、ホームには通勤客ら約300人がおり、売店そばの乗り場で2列に並んだ先頭にいた仮谷さんが、少年に押されるのを数人が目撃していた。

 仮谷さんは同日午後10時すぎに仕事を終え、倉敷市の自宅に帰る途中で、同僚らと一緒だった。

 少年は今月に大阪の府立高校を卒業したばかり。25日から所在が不明になったことから、両親が大阪府警に捜索願を出していた。25日午後7時ごろ在来線で岡山駅に着き、人を刺そうと駅周辺をうろついたが決心がつかなかったという。

 黒のショルダーバッグに果物ナイフ(刃渡り約12センチ)を入れ、岡山駅から140円区間の切符を持っていた。所持金は3560円だった。

 県警の調べに、少年は「誰か人を刺してやろうと思った」と供述。岡山駅に来たことについては「ふらりときた。仮谷さんがどんな人か知らない」と話しているという。

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