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2008年03月26日(水) 16時26分

仮谷さん両親「はらわた煮え返る」産経新聞

 少年に突き落とされて死亡した岡山県職員、仮谷国明さん(38)は倉敷市内の住宅街にあるアパートで妻と、小学1年、幼稚園の姉妹の4人家族。同じアパートに住む主婦(35)によると、自宅前で娘を自転車に乗せて遊ぶなど面倒見のよい父親だったといい、主婦は「どうしてこんなことに」と口をつぐんだ。

 自宅を訪れた両親らは「一睡もしていない」と疲れ切った表情。岡山市に住む父親の要さん(70)は、少年について「はらわたが煮え返る思い」と憤りを口にしながら、「日本は法治国家。罪に服して早く更生してほしい」と訴えた。

 仮谷さんは平成5年に入庁。県の出先機関の備中県民局で土木技師などを経て平成18年4月から現在の県道路建設課に配属された。県道の拡幅やバイパス建設などの現場で指導、監督や予算の取りまとめなどを担当しており、同僚の改良班リーダー、西本靖さん(49)は「5人いる班員の中堅。一番仕事をこなしていたし、若い職員の面倒見もよかった。昨夜も遅くまで仕事をして帰宅する途中だったのに…」と悔しさをにじませた。

 来月1日付で地元倉敷市の水島港湾事務所に異動が決まっており、後任への引き継ぎ準備で昨夜も遅くまで資料作りなどをしていたという。一緒に残業していた同僚は「数時間前まで元気だった仲間が、あんな事件に巻き込まれ、信じられない」と肩を落とした。

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