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2008年03月25日(火) 17時21分

ゲイとレズビアン専用の老人ホーム誕生COURRiER Japon + hitomedia

旧東ドイツのビル内に、高齢になった同性愛者の ための終の棲家がオープンした。

今年1月、ベルリンにオープンしたのは、ゲイとレズビアン専用の老人ホーム。 「私たちの知る限りでは、ヨーロッパ初です」と話す所長のケルスティン・ヴェッカーは、自身もレズビアンだ。この建物は、3フロアあり、「花」と名づけられた最上階が、同性愛者専用になっている。看護師と職員も、半数は同性愛者だ。 「老人というのは、自分たちの過去の恋愛について話すものですが、その話を聞いてくれるのが同じ同性愛者だったほうが、ずっと話しやすいですからね」とこの老人ホームの創設者は語る。
「この世代は同性愛を禁止する刑法175条の下で生きてきた世代で、二重生活を送ることを余儀なくされてきました。私たちは、彼らのそうしたトラウマを言葉に出すお手伝いをしています。これまで、こうしたトラウマを話す術は全くなかったからです」
175という数字は同性愛者の間では、ちょうどナチの鉤十字と同じように、悪のシンボルになっている。刑法のこの条項に基づいて、ヒトラーは、同性愛者に対して組織的な迫害を加えたのだ。この史実は、『刑法175条』という題名で映画化されたこともある。この条項が撤廃されたのは、1994年になってからのことである。

コリエレ・デラ・セラ(イタリア)より。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080325-00000000-cou-int