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2008年03月23日(日) 00時00分

日銀松江支店の分析資料流出中国新聞

 日本銀行松江支店(松江市)が金融機関の決算を分析した資料など少なくとも5点の内部文書がインターネットに流出したことが22日、分かった。金融機関の取引先の経営状態を記した資料も含まれ、企業名や「破たん懸念先へランクダウン」などの記述もある。同支店は、支店行員の私物パソコンに組み込まれていたファイル交換ソフト「ウィニー」を通じて漏えいしたとみている。

 同支店によると、業務課で決算分析などを担当していた男性行員のパソコンから流出。行員のパソコンには、計39点の内部文書が残っており、同支店は「全文書が流出している可能性が高い」としている。

 流出が判明したのは、島根県内の金融機関の2006年度決算情報1点と日銀が金融機関に委託する国庫国債事務を検査した際の資料4点。決算情報には、金融機関が融資する島根、鳥取県内の14企業の名前があり、このうち3企業の経営状態について「破たん懸念先へランクダウン」などと書かれている。日銀が文書の機密度合いで取り扱いを3区分している内部規定では、流出した5点のうち、2点が「機密性を有する」との中ランクに該当する。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200803230014.html