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2008年03月23日(日) 19時42分

「誰でもよかった、人を殺したかった」 8人殺傷の男産経新聞

 23日午前11時ごろ、茨城県土浦市荒川沖東のJR常磐線荒川沖駅構内と東口を結ぶ自由通路で、男が刃物で男女8人を次々と刺した。県警によると、同県阿見町の会社員、山上高広さん(27)が首を刺され死亡、同市内の女性会社員(62)とつくば市の高3男子生徒(18)が重体。土浦署の男性巡査(29)を含む残る5人も腕などを切られ軽いけがをした。男は19日に同市内で無職、三浦芳一さん(72)を殺害した疑いで指名手配されていた無職、金川真大容疑者(24)と判明。現場近くの交番前で取り押さえられ、手配の殺人容疑で逮捕された。

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 金川容疑者は、8人死傷、三浦さん殺害とも容疑を認めており、「誰でもよかった。人を殺したかった」と供述しているという。22日昼には、携帯電話から「早く捕まえてごらん」などと警察を挑発する110番をかけていた。電話の発信源などから、県警は23日に捜査員を同駅周辺に派遣。8人が警戒中に殺傷事件が起きた。

 金川容疑者は犯行後、駅西口から数百メートル離れた交番から土浦署に電話で「私が犯人です。早く捕まえてください」と連絡したという。逮捕時は、とくに抵抗することはなかったという。

 目撃者の話では、金川容疑者はうなり声をあげながら、同駅西口から東口方面に全速力で移動。片手に文化包丁、片手にサバイバルナイフを持っていた。刃物を振り回し、途中の改札口付近で5人を刺し、その後、駅に隣接するスーパー「長崎屋」に通じる歩道橋などで3人を刺したという。

 金川容疑者は19日午前9時15分ごろ、土浦市中村南の三浦さん方で、妻(60)を勤務先に送って帰宅した三浦さんの首を刃物で刺して殺害したとして、土浦署捜査本部が21日に殺人容疑で全国に指名手配していた。

 現場付近には血痕がついた金川容疑者のマウンテンバイクが放置されていたことから、県警は金川容疑者の自宅を家宅捜索。室内から三浦さんと同じB型の血液がついたズボンやシャツを押収している。

 金川容疑者は両親と弟妹の5人暮らし。高校卒業後、定職を持たず、今年1月ごろまで市内のコンビニエンスストアでアルバイトをしていた。家族ともあまり会話がなく、事件後は行方が分かっていなかった。

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