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2008年03月23日(日) 16時00分

「うなりながら襲ってきた」=両手に刃物−大量の血痕、怒号で騒然・土浦刺傷事件時事通信

 「刃物を振り回し、大声でうなりながら襲い掛かってきた」。23日白昼、指名手配容疑者の男が通行人らを次々と刺した茨城県土浦市のJR荒川沖駅前の現場では、血を流した男女があちこちに倒れ、怒号が飛び交った。残された大量の血痕が、日曜に起きた突然の惨劇を生々しく物語っていた。
 近くに住む塗装工宮崎留雄さん(60)は、駅へ向かう連絡通路を歩いていたところ、反対側から走ってきた無職金川真大容疑者(24)に、いきなり切り付けられた。金川容疑者は「うー」「あー」と怒鳴るようなうなり声を上げ、右手に持った包丁を振り回しながら突進。ぶつかるように右腕に1回切り掛かり、そのまま叫びながら走り去った。
 金川容疑者はニット帽をかぶり、黒っぽい上着を着て、左手にも刃物を持っていたという。
 同駅の宇佐美博助役(49)は「刺された」「救急車を呼んでくれ」という叫び声を聞いて飛び出したところ、改札前で血を流して倒れている男女5人の姿が目に飛び込んできた。金川容疑者が逃げた方向を追っていくと、通路上にさらに数人が横たわっており、通行人と一緒にタオルなどで手当てした。
 近所の主婦(62)は、連絡通路上で首を切られて倒れていた若い男性に声を掛けた。返事はなく、ほとんど意識がない状態だったという。
 駅前のスーパーは、警察の要請を受けて発生直後から営業を中止。日曜のため店内には多くの買い物客がいたが、全員が外に出され、付近は一時騒然とした。 

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