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2008年03月19日(水) 17時16分

JUKI子会社に業務停止命令 ミシンなど悪質訪問販売朝日新聞

 経済産業省は19日、家庭用ミシン国内3位で東証一部上場のJUKIの販売子会社に対し、特定商取引法に基づき6カ月間、勧誘や契約などの訪問販売業務を停止するよう命じた。20日から適用される。「ミシンの無料点検」と偽り、消費者宅に長く居座るなどしてミシンや宝飾品を売りつけた。

 命令を受けたのは2007年4月設立のJUKI家庭製品(本社・東京、資本金1億円)だが、それ以前は親会社のJUKIが直接、同法に違反する訪問販売を行っていた。両社は「処分を厳正に受け止め、迷惑を掛けたお客様におわびし、コンプライアンス(法令順守)の強化に努める」とコメントした。

 同省によると、販売員はミシンを十分点検せずに「修理不能」とうそをつき、執拗(しつよう)に勧誘して20万円以上するミシンを販売、解約にも応じなかった。神奈川県では一人暮らしの認知症の女性にミシンのほか宝飾品などを次々と売り、4年間で61件、総額2400万円にも上る個別クレジット契約を結んだ例もあった。

 同省が明確な違反行為があったと認定したのは05年から07年の3年間で、事例は全国で数百件に上る。会社側は販売実態を知りながら、十分な改善措置をとっていなかった。同社の売上高は06年度で83億円、従業員は約760人。(時事) アサヒ・コムトップへ

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