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2008年03月15日(土) 12時01分

行政処分:県、浄水器など販売のマルチ業者を−−東北初 /岩手毎日新聞

 連鎖販売取引(マルチ商法)であることを告げずに説明会場に誘導し、家庭用浄水器などを買わせたとして県は14日、「エムピージー」(東京都墨田区)と、同社代理店「ライオネル」(盛岡市)に、業務改善を求める指示処分(特定商取引法)と勧告(県消費生活条例)を出した。県が同法に基づいて連鎖販売業者に行政処分を出すのは、東北で初めて。
 県民生活センターによると、同社の勧誘員は05年度以降、盛岡市などで連鎖販売取引の勧誘だと告げずに知人や友人を説明会場に誘導。水道水の危険性についての実験やビデオ鑑賞などを行い、健康不安をあおって同社製品を買わせていた。県内には約120人の勧誘員がいるとされる。
 同センターに寄せられたエムピージー関連の相談件数は53件。被害者には中年女性が多く、被害金額は1人当たり最大で200万円に上るという。連鎖販売は友人や知人を通じて勧誘する場合がほとんど。人間関係が悪化するのを恐れて外部への相談をためらうケースが多く、行政処分に必要な証言は集まりにくいという。【念佛明奈】

3月15日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080315-00000085-mailo-l03