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2008年03月08日(土) 18時01分

佐賀けいざい:海外向け佐賀みかんJ—PON甘くない? 商標登録「待った」 /佐賀毎日新聞

 ◇「類似の名前ある」
 県が昨年発表した高級ハウスミカンの海外向けブランド「J—PON」(ジェイポン)の商標登録に、特許庁が待ったを掛けている。類似の商標登録があることが理由で、「ポンジュース」を製造しているえひめ飲料なども県に取り下げ要請をしている。登録が認められなければ、県の海外戦略は見直しを迫られることになる。「甘くておいしい」と台湾で評判になったJ—PONだが、先行きは甘くないようだ。
 県流通課によると、登録出願は07年7月に県経済連(現JAさが)と共同で行い、その後、輸出先の台湾、中国、香港でもそれぞれ出願した。
 事前調査で、これらの4地域に類似の登録はないと判断していた。しかし同年8月にはえひめ飲料から、同11月には同社の母体のJA全農えひめから取り下げ要請があったという。
 両者との交渉では、特許庁の判断を待つことで一致。しかし今年2月、同庁から「すでに商標登録されているPOM、ポン、PONと類似している」として登録を拒絶する通知書が届いた。
 県は再審査を求めて今月19日までに意見書を提出する。担当者は「愛媛県は友好県。再審査で認められなければ、これ以上争うつもりはない」と話す。
 出願数の半数ほどはいったん拒絶されるのが通例という。
 ブランド名は昨年7月に「佐賀みかんJ—PON」として古川康知事が自ら発表。デザイン料や登録にかかる弁理士への委託料などは計260万円だった。昨年は台湾に30トンを輸出、今年は倍の60トンを計画している。【上田泰嗣】

3月8日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080308-00000268-mailo-l41