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2008年03月07日(金) 11時33分

<シティ>住宅向け融資残高4兆6000億円削減へ毎日新聞

 【ワシントン斉藤信宏】米金融大手のシティグループは6日、住宅向けの融資残高を今後1年間で約450億ドル(約4兆6000億円)削減すると発表した。シティの保有する住宅融資全体の2割弱にあたる大規模な削減になる。低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題での損失拡大に歯止めをかけるのが狙いで、同時に人員削減などのリストラも進めて年間約2億ドル(約205億円)のコスト削減を図るとしている。

 シティは、保有する住宅ローン債権を政府系住宅金融公社の連邦住宅貸し付け抵当金庫(ファニーメイ)と連邦住宅貸し付け抵当公社(フレディマック)に売却するなどして融資残高を大幅に減らす方針。シティは07年末の時点で総額約2320億ドルの住宅融資残高を抱えており、サブプライム問題の長期化で今後も追加損失の計上が止まらないのではないかと懸念されていた。

 シティは07年中にサブプライムローンに絡む損失を計286億ドル計上し、07年10〜12月期には98年のグループ創設以来初の四半期赤字に転落していた。

 米連邦住宅公社監督局(OFHEO)は今月から、政府系公社による住宅ローン債権の買い取り上限の規制撤廃し、債権買い取りを増やすことで信用不安の抑制を目指している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080307-00000033-mai-bus_all