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2008年03月06日(木) 06時11分

旅費二重取り1908件 禁止通知後も17件 秋田県河北新報

 公務員が自分の通勤区間に出張し、通勤手当とは別に出張旅費を受け取る「二重取り」問題で、秋田県が知事部局職員の実態を調査した結果、昨年4—11月の8カ月間で、二重取りは1908件あり、総額319万円が重複支給されていたことが5日、分かった。

 県は昨年12月、青森県の二重取り問題を受けて、全職員に二重取り禁止の徹底を求める通知を出したが、同月以降も17件の二重取りがあったことが判明し、職員に重複支給額の返還を指示している。県は調査結果を、6日の県議会総務企画委員会で報告する。

 実態調査は、河北新報社が開示請求した旅費関連文書で、秋田県職員の二重取り常態化が明らかになったため、県内8つの地域振興局を含む知事部局を対象に行われた。

 旅費が支給されない公用車出張を除いた県内出張は、8カ月間で1万3457件。このうち、自動車通勤する職員の自動車出張、鉄道で通勤する職員の鉄道出張など、通勤と区間が重複した出張は全体の14.1%を占めた。

 県は、昨年11月まで重複して支給していた旅費は、「二重取り禁止を明確に打ち出す通知を出す前だった」(人事課)などとして、職員に返還は求めない方針だ。

 河北新報社が入手した旅費関連文書によると、昨年4—10月の7カ月間に、北秋田地域振興局(北秋田市)と仙北地域振興局(大仙市)だけでも、二重取りが629件あり、約120万円が重複支給されていた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080306-00000008-khk-l05