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2008年03月04日(火) 14時32分

調査捕鯨「日新丸」妨害、抗議船甲板に瓶の発射装置読売新聞

 日本の調査捕鯨母船「日新丸」が米国の環境保護団体「シー・シェパード(SS)」の抗議船から酪酸入りの瓶などを投げ込まれ海上保安官ら3人がけがをした事件で、抗議船の甲板上には瓶の発射装置のようなものが取り付けられ、数個の瓶が撃ち出されていたことが海上保安庁の調べでわかった。

 外国船籍の船から公海上で発射され、船には命中していないことから、同庁は、国内法で処罰できないとしているが、負傷者が出たことを重視し、傷害や威力業務妨害の疑いで捜査に乗り出した。今後は、抗議船の船籍があるオランダなど関係各国にも捜査協力を要請する。

 同庁や水産庁所管の財団法人「日本鯨類研究所」によると、発射装置が確認されたのは日新丸に接近したシー・シェパードの抗議船の左舷側の甲板。筒状の発射装置が少なくとも1本設置され、そこから白煙が上がり、瓶が連続で発射されている場面がビデオ映像に映っていた。いずれの瓶も日新丸には届かず、海に落ちたという。

 シー・シェパードは日新丸の追跡を始めた今月2日付のホームページ(HP)で、日新丸の調査捕鯨を妨害したことを公表した。HPでは「違法な捕鯨を妨害するために、有機的な非有毒物質を使用した」などとしている。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080304-OYT1T00376.htm