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2008年03月04日(火) 08時03分

調査捕鯨妨害 海上保安庁が傷害容疑などで捜査朝日新聞

 米国の反捕鯨団体「シー・シェパード」の妨害活動で、日本鯨類研究所の調査母船・日新丸の乗組員ら3人がけがをした事件で、海上保安庁は傷害や威力業務妨害容疑を視野に捜査する方針を固めた。日本の領海外では船内に乗り込まれた場合を除いて強制措置をとれないため、法務省などを通じて、船籍国のオランダなどに捜査共助を求めることを検討する。

 けがをした3人のうち2人は海上保安官。抗議行動の即時中止を求めて甲板で警告を発するなどしていた。3人は投げられた瓶内の液体が目にかかり、一時は痛みを訴えたが、現在は回復しているという。海保は「けが人が出ており、法に基づき厳然と対応する必要がある」と判断。現場で撮影した写真や映像を解析し、瓶を投げた人物の特定などを進める。

 海保はシー・シェパードによる過激な抗議行動から日新丸の乗員らを守るため、小銃を携帯した保安官数人を派遣して警護にあたっていた。07年2月にもシー・シェパードの妨害工作により乗組員2人が軽傷を負ったため、昨年11月に日本を出航した今回の調査捕鯨から海保の海上保安官も同行していた。 アサヒ・コムトップへ

http://www.asahi.com/national/update/0303/TKY200803030551.html