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2008年03月03日(月) 00時05分

<公開捜索>知的障害の中3生、施設から行方不明に 北海道毎日新聞

 北海道伊達市の知的障害者総合援護施設「太陽の園」(福士憲昭総合施設長)に入所していた砂浜佳祐君(15)=中学3年=が、2月11日から行方不明になっている。伊達署が公開捜索に踏みきり、2日も施設職員が市内を捜索したが、有力な手がかりは得られていない。関係者は「どんなささいな情報でも寄せてほしい」と訴えている。

 砂浜君は2月10日午前11時50分ごろ、胆振管内白老町の自宅に電話し、母(34)に「苫小牧のゲームセンターに行きたい」と話した。母は「迎えに行けないから」と説得してやめさせたが、そのときの様子は「こちらの言うことを聞いていないようで、いつもと感じが違った」という。

 砂浜君はこの後、施設を抜け出した。約1時間後、国道37号を苫小牧方向に歩いているところを職員が発見し、連れ戻した。しかし翌11日午前8時ごろ、トイレに行くところを目撃されたのを最後に行方が分からなくなった。母は「前兆があったのに、どうして気付いてくれなかったのか」と嘆く。

 施設の玄関は無施錠で出入りは自由だったが、砂浜君はこれまでに勝手に抜け出すことはなかったという。大石浩司総務部長は「前日に連れ帰った後は外に出たがる様子もなく、前兆とは思えなかった」と話す。

 砂浜君は06年10月に入所し、スクールバスで室蘭市内の養護学校に通っていた。1月に伊達市内の高等養護学校を受験、行方不明になった2日後に合格の知らせが届いた。母は「一緒に合格祝いをしたい」と話している。

 砂浜君は身長161センチ、体重48キロ。ジャージーとズボン、紺色のスニーカー姿。情報は伊達署(0142・22・0110)か太陽の園(0142・23・3549)へ。【金子淳】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080303-00000000-mai-soci