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2008年02月29日(金) 19時56分

田中元検事、失職・収監へ 手形詐欺で異議棄却東京新聞

 最高裁第1小法廷(横尾和子裁判長)は29日までに、約179億円に上る手形詐欺事件の上告棄却決定に対し、元不動産管理会社代表許永中(61)、元検事の弁護士田中森一(64)ら4被告が申し立てた異議について、棄却する決定をした。28日付。

 許被告を懲役6年、田中被告を懲役3年、ほかの2人を執行猶予付き有罪とした判決が確定した。

 弁護士法は、懲役刑の確定者に資格を認めていないため田中被告は失職。近く収監される見通しとなった。田中被告は、元東京地検特捜部検事で、退官の事情を含め半生をまとめた著書を出版するなど話題になっていた。

 2審東京高裁判決によると、許被告らは石油卸売商社「石橋産業」(東京)側に中堅ゼネコン「新井組」の株式買い取りを持ち掛け、1996年、株式購入代金として石橋産業の関連会社が振り出し、石橋産業が裏書きした計約179億円の約束手形を詐取した。

 許被告は既に別の事件で受刑中。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008022901000793.html