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2008年02月29日(金) 18時18分

前時津風親方と兄弟子3人を起訴 名古屋地検朝日新聞

 大相撲・時津風部屋の序ノ口力士斉藤俊(たかし)さん(当時17)=しこ名・時太山(ときたいざん)=が暴行を受けて死亡した事件で、名古屋地検は29日、前親方の山本順一容疑者(58)=元小結双津竜、東京都台東区柳橋1丁目=と兄弟子3人を傷害致死罪で名古屋地裁に起訴した。

 ほかに起訴されたのは、いずれも東京都墨田区両国3丁目、木村正和(24)=しこ名・明義豊(あきゆたか)=▽伊塚雄一郎(25)=同・怒濤(どとう)=▽藤居正憲(22)=同・時王丸=の各容疑者。

 調べに対し、兄弟子らは大筋で制裁だったと認めているが、前親方は「けじめを付けさせるためにやったが、あくまでもけいこの範囲だ」と否認を続けているという。

 また、愛知県警の特別捜査本部は同日、新たに同部屋の幕下力士(28)、同(27)=いずれも東京都墨田区=、元力士の店員(27)=熊本県人吉市=の兄弟子3人を傷害致死の疑いで名古屋地検に書類送検した。

 調べでは、3人は、前親方や起訴された兄弟子3人と共謀し、昨年6月25日夜から26日昼にかけて、愛知県犬山市の宿舎などで、ぶつかりげいこの名目で斉藤さんを殴打するなどし、死亡させた疑い。

 3人は26日の「ぶつかりげいこ」に加わり、うち力士(27)は前親方が土俵内に投げ入れた木の棒を使って斉藤さんを4、5発たたいたという。また、この際に前親方が斉藤さんの顔面にジェットノズル付きのホースで放水していたことも判明。この直後に斉藤さんは死亡した。

 さらに力士(28)は25日夜、けいこ場で斉藤さんを鉄砲柱に縛り付けたとされる。 アサヒ・コムトップへ

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