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2008年02月29日(金) 02時31分

<空港整備法改正案>外資規制削除は「小泉改革」派の勝利毎日新聞

 空港関連会社への外資規制問題は、空港整備法改正案から外資規制条項を削除して今国会に提出することで、ひとまず決着する方向となった。福田康夫首相は28日夜、国土交通省が主張する安全保障の観点を踏まえ、規制のあり方について年内に結論を出す考えを表明した。「延長戦」を担保することで、「閣内不一致」批判が再燃することを避けた。イージス艦の衝突事故による石破茂防衛相の責任問題や、日銀総裁人事など難題が山積しており、長引けば首相の指導力が問われかねないとの判断も働いたようだ。

 首相は1月のダボス会議で対日投資促進を訴えるなど、空港関連会社への外資規制にはもともと慎重な考えを持つ。今月5日、自民党の中川秀直元幹事長が規制反対を訴えた際も、中川氏の考えに賛意を示した。

 ただ、冬柴鉄三国交相が外資規制導入にこだわったことから、首相は表向き、町村信孝官房長官を中心とした政府内の調整を見守る姿勢に徹した。しかし、既に上場している羽田空港の運営会社を外資規制から外す妥協案でまとまりかけると、「ダボス発言と矛盾する」と却下。ようやく収拾に乗り出した。

 冬柴氏は27日夕、首相官邸で町村氏と会談し改めて外資規制の必要性を強く主張した。会談後、記者団に「調整中」と語り、こだわる構えを見せたが、面会時間はわずか5分。実際は「外資規制削除」という首相の意向を受けた町村氏による「最後通告」だった。

 空港整備法の改正による外資規制が見送られたことは、規制に公然と反対を唱えた渡辺喜美行革担当相や、渡辺氏につながる塩崎恭久元官房長官、竹中平蔵元総務相ら「小泉・安倍改革路線」支持派の勝利を意味する。この決着は、渡辺氏が主導する公務員制度改革にも影響を与えそうだ。【三沢耕平】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080229-00000011-mai-pol