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2008年02月27日(水) 15時01分

新番号案内料金、NTTの説明「不十分」 公取委調査朝日新聞

 104で案内された番号に、電話を切らずにそのまま接続するNTTの新サービス「DIAL(ダイヤル)104」について、番号案内料とは別に接続手数料と通話料金がかかることや、割引サービスの対象外になることの説明が不十分で、利用者を誤認させるおそれがあるとして、公正取引委員会が景品表示法違反の疑いでNTTを調査していることがわかった。サービス開始直後に「別料金の説明がない」といった苦情がNTTに寄せられていたという。

  

 DIAL104は、NTT東日本と西日本が昨年7月から開始した番号案内の新サービス。番号案内のあとに自動音声に従って「1#」を押すか、オペレーターに依頼すれば、そのまま相手に接続される。番号案内料とは別に31.5円の接続手数料がかかり、通話料金も、昼間の市内通話(3分)の場合、一度電話を切ってかけ直すよりも2円ほど高い10.5円となる。

 NTT東日本と西日本によると、サービス開始から2カ月間は、オペレーターが「このままおつなぎできます」と、接続を促すような文言を使っていた。だが、別料金の説明はなかったことから、「いくらかかるのか説明するべきだ」といった苦情が1カ月間で100件近くあったという。

 両社から番号案内業務を委託されているNTT番号情報(東京)によると、オペレーターによる「このままおつなぎできます」という口頭での案内については「認知度向上を目的に実施した」という。現在はやめているといい、「その後、苦情はほとんどない」という。番号案内のあとの自動音声では「通話料のほかに接続料がかかります」と流れていた。

 また、NTT側はサービス開始にあたり、利用者に送る領収書の封筒の中に、別料金がかかることを説明する冊子を同封し、ホームページでも告知していた。だが、マイラインや各種割引サービスの対象外となることを説明する文の文字が小さく「不親切だ」との指摘もあったという。

 こうした苦情をうけ、総務省が利用者への周知についてNTT側を指導。NTT側も10月以降、テレビCMを流したり、ポスターを張ったりして周知を図ってきたという。

 調査を受けていることについて、NTT東日本とNTT番号情報は「公取委の調査中であり、現時点でコメントできない」などと話している。 アサヒ・コムトップへ

http://www.asahi.com/national/update/0227/TKY200802270186.html